フィンランド語パターン解読(おまけ)

目次

  1. Lovikkaミトンの編み方日本語訳
  2. Lovikkaミトンについて
  3. 単語メモ
  4. フィンランド語の例文
  5. 編み物翻訳辞典のリンク、翻訳サイト
  6. 翻訳のコツ
  7. 最後に

Lovikkaミトンの編み方日本語訳

オリジナルパターン:Lovikka mittens

ラベリーで公開されているフィンランド語のフリーパターンの日本語訳です。デザイナーのTiina Vaatainenさんより、翻訳の許可をいただきました。

数字の部分はx、z、y、Aなどの文字に置き換えてあります。Tiinaさんからは、数字も載せることも許可していただいたのですが、せっかくなので、オリジナルのパターンをひらいて、フィンランド語の文章を眺めるもの、おもしろかな、と思ってこの状態にしておきます。

追加情報

糸の量:男性用300グラム、女性用250グラム
糸の太さ:Bulky(50グラムで30〜40メートルくらいの糸)
針:スウェーデン語では 3.5mmを指定
ゲージ:8.5目11段 = 5cm、とにかく、目をぎゅうぎゅうに詰めて編むように、とのこと。

(こちらの情報は、オリジナルのパターンには載っていなかったので、よく似たスウェーデン語のパターンを参考にしました。)

パターンの日本語訳

その前に、Tiinaさんよりひとこと、

パターン通りに編むと、親指のところが少し短くなるので、パターンより長めに編んで下さい。

とのことです。

訳者より:実際に編んでみたい人の参考になると嬉しいです。日本語訳の正確さについては保証しません。日本語訳の無断転載はお断りします。

Tarvikkeet

  • Sukkapuikot nro 4
  • Hahtuvalankaa 4-kertaisena 1 kiekko
  • Villalankaa kirjailuun

用意するもの

  • サイズ4(単位はミリメートルと思われる)のDPN= double pointed needles(両端の尖った針)
  • 糸のことだと思われるが詳細は不明。4本取りのことかもしれないし、糸のサイズかもしれない。
  • 刺繍のための毛糸

Koot サイズ
lapsi (nainen) mies
子ども(レディース)メンズ

Ohje 編み方
Luo xxx s ja jaat silmukat neljälle puikolle.
作り目をxxx目して、DPNに4等分する。

Neulo aina oikeaa avoimena neuleena xxx krs:ta
ガータ編みでxxx 段編む(最後の :ta は不明)

Neulo sileää oikeaa neuletta suljettuna xxx krs.
表編み(メリヤス編み)でxxx段編む。

Neulo x krs nurin.
裏編みでx段編む。

Neulo sileää oikeaa xxx krs.
表編み(メリヤス編み)でxxx段編む。

Oikean käden peukalo:
右手の親指:

Siirrä 3. puikon alusta xxx s apulangalle.
3番目のDPNの最初のxxx目をケーブル針にうつす。

(ケーブル針じゃなくて、単に休ませておくという意味かも。ケーブル針を使うとじゃまになりそう。この部分だけ、色の違うあまり糸で編んで、あとでほどいて穴をあけるやり方のほうが簡単だと思います。)

Vasemman käden peukalo:
左手の親指:

2. puikon lopusta xxx s apulangalle.
2番目のDPNの最後のxxx目をケーブル針にうつす。

Luo apulangalle siirrettyjen silmukoiden tilalle vastaava määrä silmukoita.
休ませた目と同じ数の作り目をする。

Jatka peukaloaukon jälkeen sileää o neuletta xxx krs.
親指の穴の段のあとに、xxx段メリヤス編みをする。

Nauhakavennus 目を減らす
Tee 1. ja 3. puikon alusta 2. ja 3. s ylivetokavennus ja 2. ja 4. puikon lopusta ennen viimeistä silmukkaa 2 s oikein yhteen.
1番目と3番目の針は最初の(右から数えて)2番目と3番目の目を右上2目一度、2番目と4番目の針は最後の2目を左上2目一度。

Neulo aluksi välikerroksia kavennusten välillä.
最初の減らし目の段と段のあいだに、一段表編みをする。

(つまりは、一段減らし目、一段表編み、あとは毎回減らし目ということになると思います)

Kun työssä on jäljellä x s, katkaise lanka ja päättele.
最後のx目が残ったところで、糸を切り、絞ってとじる。(ボトムアップの輪編みで編む帽子の最後の始末と一緒だと思います)

Peukalo 親指
Poimi xxx s peukaloaukon alareunasta ja yyy s yläreunasta sekä reunoista z s =AAA s.
下からxxx 目、上からyyy目、サイドからz目ずつ拾う。全部でAAA目になる。

Kavenna x s seuraavalla krs:lla.
次の段でx目減らす。

Neulo xxx krs.
xxx段編む。

Tee kavennukset joka puikon alussa neulomalla 2 s o yhteen.
一段ごとにk2togで減らし目。

Kun työssä on jäljellä x s, katkaise lanka ja päättele.
最後のx目が残ったところで、糸を切り、絞ってとじる。

Pese ja huovuta lapaset käsin.
ミトンを洗って自分の手のサイズになるようにフェルト化させる。

Muotoile kosteana.
ぬれた状態で形を整える。(たぶん)

Kirjaile erivärisillä langoilla haluamasi kuvio ranneosaan.
好きな色の糸で刺繍をする。

Lovikkaミトンについて

この手袋、ノルウェーの北にある、トロムソという町の毛糸屋さんで見て、かわいいなと思ってました。ずっとサーミの手袋だと思っていたのですが、19世紀の終わりにスウェーデンで生まれたものだということが判明しました。

手袋の由来

スウェーデンのLovikkaという村に住むエリカさんという女性は、貧乏子だくさん。家計を助けるために、他の人のために編み物をしていたそうです。ある日、とっても太い毛糸でミトンを作ったのですが、分厚すぎるは、固すぎるはで、お客さんが受け取ってくれませんでした。その手袋を、洗って、ブラシをかけてみたところ、とても使い勝手のいい手袋になり、それがLovikkaミトンと呼ばれるようになったとか。

写真のエリカさんは、おばあちゃんですが、この手袋を作った当時は26歳だったみたいです。

単語メモ

これらの名詞、動詞、形容詞、前置詞、接続詞が、原型なのか、格変化したものかは、また名詞が単数形か複数形かは、私にはわかりませんので、あしからず。

puikon = 編針
sukkapuikon = DPN(両端の尖った編み針)
Luo = 作り目
neulo = 編む
Aine oiken-neule = 常に表で編む → ガータ編み
sileää o neuletta (sileää oikeaa neuletta) = メリヤス編み
krs(kerros) = 段
ja = and
silmukat = 目
nurjat silmukat = 裏編み
apulangalle = ケーブル針
oikean = 右
vasemman = 左
käden = 手
peukalo = 親指
alusta = 最初の
lopusta = 最後の
3. = 3番目の(数字のあとにピリオドがついていたら、〜番目のとなります。)
tilalle = 代わりに
vastaava = 対応する
määrä = 数
peukaloaukon = 親指の穴
Jatka = 続けて
jälkeen = 後に
ylivetokavennus = 「高級な減らし目」なんて変な訳しかでてきませんでしたが、検索してみたらsl1, k1, passoの減らし目だとわかりました。passoはpass slipped stitch overの略です。ビテオはこちら。やり方が少し違うだけで、出来上がりはsskの減らし目と一緒です。右上2目一度のことです。
neulo 2 s oikein yhteen = k2tog、左上2目一度
ennen = before
viimeistä = 最後

フィンランド語の例文

他のフィンランド語パターンを編むときの参考になるかもしれないので、まとめておきます。

Neulo aina oikeaa avoimena neuleena xxx krs:ta
ガータ編みでxxx 段編む(最後の :ta は不明)

Neulo sileää oikeaa neuletta suljettuna xxx krs.
表編み(メリヤス編み)でxxx段編む。

Neulo sileää oikeaa xxx krs.
表編み(メリヤス編み)でxxx段編む。

Neulo x krs nurin.
裏編みでx段編む。

Neulo xxx krs.
xxx段編む。

Kavenna x s seuraavalla krs:lla.
次の段でx目減らす。

Tee kavennukset joka puikon alussa neulomalla 2 s o yhteen.
一段ごとにk2togで減らし目。

翻訳のコツ

英語のパターンを編んだことのある人なら、フィンランド語や、その他のヨーロッパ言語で書かれたパターンを翻訳するのは、そんなに難しくないと思います。

翻訳したパターンは、たとえそれが無料のものであっても、無断で公開すると、著作権問題になってしまうので、もし公開される場合は、あらかじめデザイナーさんに許可をとってからにして下さい。ラベリーでパターンを公開しているデザイナーさんなら、直接メッセージを送ることができます。

  1. DROPSの編み物用語辞典で、めぼしい単語をみつける。(見出しをクリックすると、英語、フィンランド語、それぞれアルファベット順に並べることができます。)
  2. グーグルで英語に自動翻訳してみる。(日本語に自動翻訳した場合、ファンランド語→日本語の翻訳で見つからない単語は、英語から自動的に翻訳されます。減らし目を意味する略語のDecが、12月と訳されたりして、ちょっと変な文章になるので、まずは英語訳にしてたほうが、わかりやすいと思います)
  3. それでもわからない単語があったら、その単語を画像検索動画検索にかけてみる。(これは、英文のパターンを解読するときにも使えます)

最後に

ラベリーの日本人が集まるグループで、「フィランンド語のパターンを編んでみよう」という企画がもちあがりました。もしかしたら、サーミの手袋もあるかも、と検索してみつけたのが、このパターンです。あとで、サーミの手袋ではなく、スウェーデンの手袋だということがわかりました。

フィンランド語は、ドイツ語とも、英語とも違う、私にとって、まったく未知の言語であったため、それを解読するのがおもしろくて、つい出来心で、翻訳を公開してしまったのですが、ちょっと待った!著作権はどうなるの?という指摘をして下さる方があらわれ、その後、著作権についても勉強するよい機会になりました。

最終的に、デザイナーのTiinaさんから許可をいただいて、日本語訳を公開することになりました。

Tiinaさん、それから日本語KALのみなさん、キートス!ありがとうございました!