ドイツの毛糸屋さんには、たいていLANGの毛糸が置いてある。防縮加工のされた、つるつる、すべすべのメリノウール。肌触りがいいし、編みやすい。でも、私はLANGの毛糸があまり好きになれない。
よけいなものが、きれいさっぱり取り除かれすぎていて、なんだか味気がないのだ。毛糸なんだけれど、毛糸じゃないみたい。羊さんの匂いが全くしない。
それから、色がいまいち。カラフルな色がたくさんあるのに、いいな、と思える色がない。本当にない。
ドイツの毛糸といばLANGというイメージがあるので、ドイツの毛糸はいい色がない、と愚痴ってしまう。もしかしたら、ドイツにも、素敵な色の毛糸を作っているメーカーがあるかもしれないのだけれど、いわゆる町の毛糸屋さんでは、お目にかかれない。
置いてあるのは、LANGの毛糸と、アクリルやポリエステルの入った毛糸、それに靴下用の段染めの毛糸たち。なので、ドイツで毛糸屋さんからは、どうも足が遠のいてしまう。
もう6、7年以上も前から、町外れに大きな毛糸屋さんがあると、いろんな人から聞いていて、自分では行ったことがないのに、あそこに毛糸屋さんがあるらしいですよと、別の人に教えてあげていた。
その毛糸屋さんに、今日、初めて行ってきた。
大きな倉庫の一角にある毛糸屋さんの中に、おなじみのLANGの毛糸たち。値段はよそよりちょっとお安い。やっぱり、いい色がないな。
店内をぐるぐる歩いて、目的のものを探す。靴下用毛糸や、フェルト用毛糸の並ぶ、奥の棚の下の段、ワゴンの陰に隠れて目立たないところに、ありましたよ、アイスランドの毛糸!
うーん、予想はしていたけど、ごわごわ、ちくちく。でも、きっと、洗うと、ふんわり毛糸に変身するんじゃないかな。色の数が少ないのは、きっと、ここがドイツの毛糸屋さんだからだと思う。
きれいな水色。値段が3ユーロ以下なのも嬉しい。
さっそくラベリーでみんなが編んだものをチェック。アイスランド風の丸ヨークのセーターが多い。そうか、この糸で編んでいるのね。
それから、アルパカ100%の毛糸。Linieというのは、ドイツの会社らしい。Picklesのアルパカよりも毛羽立ったかんじ。ふんわり系の編み地になりそう。好みの青色。今、編んでいるプロジェクトの色&糸違いにいいかも。
いろいろ物色して、試し編み用の糸だけ買って、お店を後にしました。